2013年4月16日火曜日

手筒花火を撮ってみよう!

皆様こんばんわ。
いかがお過ごしで御座いましょうか(笑)
今夜は手筒花火の撮り方を紹介してみたいと思います。

・・・っていうか、東海地方(恐らく愛知県・静岡県)で出される花火ですから、
御存じない方がいると思いますので、簡単に説明いたします。

手筒花火とは、竹筒の中に火薬を入れてそれを人間が抱えて火を付ける花火です。
・・・口で説明するよりも、下の動画をどうぞ。orz
この動画で出て来る人は、なんと私であります(笑)



いやーまさか自分が手筒花火を持って写真撮られる側になるとは思いもよりませんでしたが、このビデオを参考資料に手筒花火撮影の「おいしい所」を説明いたしましょう。

①点火 
この時、私と介添え人が二人とも腕を組んでいるように見えますね。
ちょっとカッコイイ♪シーンなんですが、実は理由が有るんです。
手筒花火は点火の時が一番爆発しやすいんですよ(汗。)
爆発すると火の粉が顔に飛んできますから、それを防止する為にカッコイイ姿勢を取るわけであります。
SD1+APO MACRO 150mm F2.8 EX DC OS HSM  2013年春祭にて
 

②燃焼
点火を無事に終え、いよいよ火の手が空高く吹き出します。
経験値として大体40秒以上この状態が続きます。

Me with fireworks
Me with fireworks  SD1+MACRO 70mm F2.8 EX DG  2012年撮影
因みにこの花火を持っている人は私です(笑)めっちゃ熱かったです。(笑)
手筒花火本体は垂直に立っていますが、顔が逃げてますねw  露光時間は0.25秒で三脚に乗せてます。

大体0.1~0.3秒位のシャッタースピードで撮ると火の粉が線になりますが、
人が微妙に動くので被写体ぶれの事も考えると、0.15秒前後が丁度良いかもしれませんね。


③ハネ
手筒花火が下方に「ドン!」という音と共に爆発します。
この下に抜ける時に出る火花を写真に収めると滅茶苦茶カッコイイのですがw、いつ「ドン!」がやって来るのかわからないので、連写の難しいSIGMAのカメラで撮る事は非常に困難なのです。
まず1枚目の写真をご覧ください。


手筒花火
手筒花火 SD14+MACRO70mm F2.8 EX DG  2009年撮影


最初の1枚は2009年にSD14で撮った物です。手筒花火の写真を撮り始めて3シーズン目の時に偶然ですが、この写真が撮れました。正に下に爆発した瞬間を捕えることに成功したわけです。
ドッシリと大地を踏みしめた足とは対照的に爆発の瞬間の反動で上体が動いていることが見て取れますね。これでシャッタースピードは0.1秒です。
人の反応速度が幾ら早くても0.3秒は掛かりますから、シャッターボタンを押し始めた時はまだ爆発していないわけなんです。


そして時は流れて2012年10月氏神様での秋祭りがやってきました。
私は厄年を迎え、厄年会の撮影班を任せられました。今まで撮ってきた経験から手筒花火の写真の魅力はこの「ハネ」の瞬間を連写の難しいカメラで如何に1発で撮ることが出来るか?に掛かってくるわけです。
はっきり言って私は撮影当日も無理だと思っていましたが、4月に行った春祭りでハネの瞬間が偶然撮れてしまった写真を見せた所、今回花火を出す11名全員が「この写真を撮れ!」と(笑)
無茶言うなと思いましたが「努力はする」と言っておきましたw

いよいよ花火が始まりました。でもハネの瞬間を全員撮る事など不可能。そして当日は私も花火を出すわけで(笑)
最初の一本目が始まりました。
この花火は櫓に括り付けて出すタイプの手筒だったのですが、ここで奇跡が起こりました(笑)
その奇跡の1枚を以下に。

衝撃
衝撃 SD1+18-50mm F2.8 EX DC MACRO 2012年撮影
最初の一本目はとても激しくハネまして(笑)、花火本体の破片が自分の方へ飛んでくる瞬間までも写ってました。

 

最初の一本目がなんと撮れてしまいました。そしてこれ以降、手筒花火のハネの瞬間を全て一発撮りで撮影出来てしまいました。
この時は、三脚とレリーズを使ってミラーアップを使っていました。
花火が燃焼している所も撮り終えて、あとはハネの瞬間を撮るトレーニングをしなければと、ミラーアップの状態にしていたのですが、「花火に関する先の不安な事」などw少し考え事をしていたので、全く油断していました。そして訪れる大爆発(笑)
そうなんです、ビックリした瞬間にケーブルレリーズのボタンを偶然にも押してしまったのです。
そして上の写真が撮れてしまいました(笑)

「さすがに以前撮れた写真は無理だけど・・・これなら量産可能だ!」

僕は鳥肌が立ちました(笑)
そして手筒花火を撮る為の手順を整理しました。

①燃焼中に構図を決めて数ショット撮る。
②ハネが来る前にミラーアップしておく。
③ハネの爆発音で反射的にボタンを押す。

手順が決まれば、あとは実践有るのみです。
私の使っている雲台はマンフロットのジュニアギア雲台ですから、フレーミングの手間も掛かりません。そして私は手筒花火を持った人全てのハネの瞬間を撮る事に成功しました。

Explosion
Explosion SD1 + MACRO 70mm F2.8 EX DC 2013年撮影
この方は花火保存会のベテランの方なので花火も大きいんですよ。
 

さて、今年は後厄として今年の厄年さんをサポートする側となりました。
当然今年の秋も手筒花火の撮影をさせて戴きます。
今年も全員のハネを撮る事を目標にしたいと思います。


それでは皆様、良きフォトライフをお過ごしください!