2013年7月11日木曜日

第372回 僕が出会っちゃった光景 「近所の海」

【前置き】
以前も似たような事を某サイトで行い、公開してからSIGMAの山木社長にお詫びの呟きをしたところ、山木社長より、「楽しみにしています!」と快諾して戴いたことが有りましたので、久し振りにやってみようかという企画です。
一応、許可を戴いたものと無理矢理こじつけていますので(笑)何かございましたらTwitterで@char2005迄御連絡いただけると幸いです。

それでは私の自己満足系w写真ストーリーの始まり始まり(笑)




7月10日 その日はとても暑い日だった。巷では何処かの気温が最高値とか、暑い話はきりが無い。私は朝から普通に仕事で大汗をかいていた。いや冷や汗だったのかもしれないが仕事の話は秘密だ(笑)
仕事も一段落して、いつもの様にPCの画面とにらめっこしていると、母より電話が入る。
「・・・エアコンのリモコンが壊れたみたいなので汎用のリモコンを電気屋に行って買ってきて欲しい。」
私は了承し、車に財布と何故かSD1とレンズたちの入ったバックを積み込み、愛車に載って出発した。
電気屋での買い物は早々に済まして今からは撮影の時間だ。
我が町は海が近いので最初から海を撮りに行くつもりだった。
だがいざ撮ろうと場所を選定してもなかなか良い所は見つからず、結局は「いつもの海岸」へ車を走らせていた。

いつもの海は私が生まれ育った場所に有り、埋め立ての影響で子供の頃よりも海岸線は遠くなってしまっているが、浜辺も再現されており潮干狩りも実施されている。
まず手始めに砂浜も居れて水平線を真ん中にして撮影開始。
散歩系スナップと時間的制約から今回の撮影は全て手持ちで行った。
まずは最近入手した広角ズームで撮り始める。



SDIM3158
使用機材:SIGMA SD1+10-20mm F4-5.6 EX DC HSM | 露出モード:A | ISO感度:100 |
ホワイトバランス:カスタム | シャッター速度:1/100秒 | 絞り値:F13.0 | 焦点距離:12 mm

前景を写し始めると直ぐに「此処の場所での夕景は撮ったことが無いな」と思い始める。
順光で光も丁度良い事からも水面の表情を中心にした物も抑えておきたい。波が打ち寄せるギリギリのところまで近寄り、水面と空の淡暮の色彩を写し込んだ。
SDIM3165
使用機材:SIGMA SD1+10-20mm F4-5.6 EX DC HSM | 露出モード:A | ISO感度:100 |
ホワイトバランス:カスタム | シャッター速度:1/60秒 | 絞り値:F13.0 | 焦点距離:12 mm



ふと遠方に目をやると、石油タンク(?)に夕日が当たりオレンジ色に反射している事を見つけた。
早速150mmを装着し、撮影を試みる。
シルバーのタンクに当たる夕日もそうだが、大型のサルベージ船も夕色に染まっていた。

SDIM3171
使用機材:SIGMA SD1+APO MACRO 150mm F2.8 EX DG OS  HSM | 露出モード:A | ISO感度:100 |
ホワイトバランス:カスタム | シャッター速度:1/400秒 | 絞り値:F5.0 | 焦点距離:150 mm


ところで、潮干狩りが出来るこの海岸。
当然漁業権というものが有り、無断で貝類を捕獲する事は禁止されている。
私はここに訪れるたびに手書きされたこの看板をどうしても撮影してしまう。
潮目はほぼ満潮に近い時だったので、海面が看板にまで達し、「禁止」と書かれた赤色が水面に写り込んでいた。


SDIM3174
使用機材:SIGMA SD1+APO MACRO 150mm F2.8 EX DG OS  HSM | 露出モード:A | ISO感度:100 |
ホワイトバランス:カスタム | シャッター速度:1/320秒 | 絞り値:F5.0 | 焦点距離:150 mm
 

浜辺のに打ち寄せる波を150mm開放で奥行き感が出るように撮影した。
海岸は流木や貝殻やゴミなどである意味殺伐とした光景と感じてしまいがちだが、
美しくない物も全て空の色に染めてしまう。
空は偉大だ。

SDIM3181
使用機材:SIGMA SD1+APO MACRO 150mm F2.8 EX DG OS  HSM | 露出モード:A | ISO感度:100 |
ホワイトバランス:カスタム | シャッター速度:1/1000秒 | 絞り値:F2.8 | 焦点距離:150 mm

 
 
波と空の色を強烈に感化された私は再び広角ズームを取り出して押し波と引き波が交錯する足元のドラマを撮影した。

SDIM3193

使用機材:SIGMA SD1+10-20mm F4-5.6 EX DC HSM | 露出モード:A | ISO感度:100 |
ホワイトバランス:カスタム | シャッター速度:1/50秒 | 絞り値:F10.0 | 焦点距離:10 mm
 


そろそろ帰えって仕事しないと怒られそうな感じになってきた。
現実の世界はこの素晴らしい光景を何時までも見続けさせてはくれない(笑)


・・・私は急いで機材を鞄に入れ、帰途に就いたのだった。




※ このページに掲載された写真は、X3FをSIGMA Photo Proで現像処理をしたもので、現像パラメーターは自分の感覚にマッチする様に盛大に調整しております。

2013年5月31日金曜日

ビョウヤナギの季節がやってまいりました!

皆様こんばんわ。
またまた久し振りのブログ更新となってしまいました。

今回は私の住んでいる所で開花を迎えましたビョウヤナギを紹介したいと思います。
私はこの花を撮り始めて6年が経ちます。
この花の魅力はなんと言ってもその長い蕊(しべ)にあると思います。
中心部から伸びた雌しべはさながら天に向かって手を伸ばす手のように見て取れ、
周辺の雄しべは柔らかくその手を見守るかのように周囲を取り囲んでいるように感じます。

撮影時は絞ってもよし、開放で雌蕊にピンを置いてボケさせてもよし。

この蕊のか細くも美しい曲線は写真を楽しむのに最適な被写体なんじゃないかと思うんです。
という事で、今年のビョウヤナギを・・・


希望
「希望」 SD1+Macro 70mm EX DG


Into the dream
「Into the dream」 SD1+APO Macro 150mm EX DG OS HSM







そして、今回は更に!
動画まで作っちゃいました(どんだけビョウヤナギLOVEなんwww)
スライドショー動画自体は4作目になるのですが、今は本当に良い時代にりましたね。
動画作成ソフトはWINDOWS8に付属のムービーメーカーですもん。
本動画で用いた写真は全てSIGMA SD14、SD1、DP3Merrillで撮影した物です。
動画に音楽を付けるにあたりまして今回はH/MIX GALLERYさん( http://www.hmix.net/ )の音楽素材を使わさせて戴きました。素晴らしいクオリティーの音が沢山あり、目移り(耳移り)しちゃいました。
今回はインターバル撮影までチャレンジしてしまいましたので御笑覧戴けたら嬉しいです。








それでは皆様、良きフォトライフをお過ごしください!



2013年4月16日火曜日

手筒花火を撮ってみよう!

皆様こんばんわ。
いかがお過ごしで御座いましょうか(笑)
今夜は手筒花火の撮り方を紹介してみたいと思います。

・・・っていうか、東海地方(恐らく愛知県・静岡県)で出される花火ですから、
御存じない方がいると思いますので、簡単に説明いたします。

手筒花火とは、竹筒の中に火薬を入れてそれを人間が抱えて火を付ける花火です。
・・・口で説明するよりも、下の動画をどうぞ。orz
この動画で出て来る人は、なんと私であります(笑)



いやーまさか自分が手筒花火を持って写真撮られる側になるとは思いもよりませんでしたが、このビデオを参考資料に手筒花火撮影の「おいしい所」を説明いたしましょう。

①点火 
この時、私と介添え人が二人とも腕を組んでいるように見えますね。
ちょっとカッコイイ♪シーンなんですが、実は理由が有るんです。
手筒花火は点火の時が一番爆発しやすいんですよ(汗。)
爆発すると火の粉が顔に飛んできますから、それを防止する為にカッコイイ姿勢を取るわけであります。
SD1+APO MACRO 150mm F2.8 EX DC OS HSM  2013年春祭にて
 

②燃焼
点火を無事に終え、いよいよ火の手が空高く吹き出します。
経験値として大体40秒以上この状態が続きます。

Me with fireworks
Me with fireworks  SD1+MACRO 70mm F2.8 EX DG  2012年撮影
因みにこの花火を持っている人は私です(笑)めっちゃ熱かったです。(笑)
手筒花火本体は垂直に立っていますが、顔が逃げてますねw  露光時間は0.25秒で三脚に乗せてます。

大体0.1~0.3秒位のシャッタースピードで撮ると火の粉が線になりますが、
人が微妙に動くので被写体ぶれの事も考えると、0.15秒前後が丁度良いかもしれませんね。


③ハネ
手筒花火が下方に「ドン!」という音と共に爆発します。
この下に抜ける時に出る火花を写真に収めると滅茶苦茶カッコイイのですがw、いつ「ドン!」がやって来るのかわからないので、連写の難しいSIGMAのカメラで撮る事は非常に困難なのです。
まず1枚目の写真をご覧ください。


手筒花火
手筒花火 SD14+MACRO70mm F2.8 EX DG  2009年撮影


最初の1枚は2009年にSD14で撮った物です。手筒花火の写真を撮り始めて3シーズン目の時に偶然ですが、この写真が撮れました。正に下に爆発した瞬間を捕えることに成功したわけです。
ドッシリと大地を踏みしめた足とは対照的に爆発の瞬間の反動で上体が動いていることが見て取れますね。これでシャッタースピードは0.1秒です。
人の反応速度が幾ら早くても0.3秒は掛かりますから、シャッターボタンを押し始めた時はまだ爆発していないわけなんです。


そして時は流れて2012年10月氏神様での秋祭りがやってきました。
私は厄年を迎え、厄年会の撮影班を任せられました。今まで撮ってきた経験から手筒花火の写真の魅力はこの「ハネ」の瞬間を連写の難しいカメラで如何に1発で撮ることが出来るか?に掛かってくるわけです。
はっきり言って私は撮影当日も無理だと思っていましたが、4月に行った春祭りでハネの瞬間が偶然撮れてしまった写真を見せた所、今回花火を出す11名全員が「この写真を撮れ!」と(笑)
無茶言うなと思いましたが「努力はする」と言っておきましたw

いよいよ花火が始まりました。でもハネの瞬間を全員撮る事など不可能。そして当日は私も花火を出すわけで(笑)
最初の一本目が始まりました。
この花火は櫓に括り付けて出すタイプの手筒だったのですが、ここで奇跡が起こりました(笑)
その奇跡の1枚を以下に。

衝撃
衝撃 SD1+18-50mm F2.8 EX DC MACRO 2012年撮影
最初の一本目はとても激しくハネまして(笑)、花火本体の破片が自分の方へ飛んでくる瞬間までも写ってました。

 

最初の一本目がなんと撮れてしまいました。そしてこれ以降、手筒花火のハネの瞬間を全て一発撮りで撮影出来てしまいました。
この時は、三脚とレリーズを使ってミラーアップを使っていました。
花火が燃焼している所も撮り終えて、あとはハネの瞬間を撮るトレーニングをしなければと、ミラーアップの状態にしていたのですが、「花火に関する先の不安な事」などw少し考え事をしていたので、全く油断していました。そして訪れる大爆発(笑)
そうなんです、ビックリした瞬間にケーブルレリーズのボタンを偶然にも押してしまったのです。
そして上の写真が撮れてしまいました(笑)

「さすがに以前撮れた写真は無理だけど・・・これなら量産可能だ!」

僕は鳥肌が立ちました(笑)
そして手筒花火を撮る為の手順を整理しました。

①燃焼中に構図を決めて数ショット撮る。
②ハネが来る前にミラーアップしておく。
③ハネの爆発音で反射的にボタンを押す。

手順が決まれば、あとは実践有るのみです。
私の使っている雲台はマンフロットのジュニアギア雲台ですから、フレーミングの手間も掛かりません。そして私は手筒花火を持った人全てのハネの瞬間を撮る事に成功しました。

Explosion
Explosion SD1 + MACRO 70mm F2.8 EX DC 2013年撮影
この方は花火保存会のベテランの方なので花火も大きいんですよ。
 

さて、今年は後厄として今年の厄年さんをサポートする側となりました。
当然今年の秋も手筒花火の撮影をさせて戴きます。
今年も全員のハネを撮る事を目標にしたいと思います。


それでは皆様、良きフォトライフをお過ごしください!

2013年3月13日水曜日

新しいカメラがやってきた。

みなさん、こんばんわ。
久しぶりの更新となってしまいました。
最近は仕事が忙しくて、Twitterではかなりの頻度でボヤいているのですが(笑)
さてさて、2月末に新しいカメラDP3 Merrillがやってきました。
・・・ついに!という感じですよね(笑)

今回はDP3Mを何故買うに至ったかと言う所をお話ししましょう。

私はSD1導入以降ずーっとこのカメラで撮っていました。
それはSD1が本来撮れるであろう品質の写真がうまく撮れなかったに他なりません。
SD1というカメラで撮影するということは被写体に対峙した時に「それなりの覚悟を決めて」
シャッターを押す必要が有るというのは周知の事実でしょう。
しかし、APO MACRO 150mm EX DG OS HSMというレンズを購入した時から若干その考え方を
変える必要が有ることに気が付きました。
それは「OS」(手ぶれ補正)の効果でした。


紅白梅
「紅白梅」 SD1+APO MACRO 150mm F2.8 EX DG OS HSM

上の写真はしっかりと手持ちで撮ってます。晴天で光量もありました。
手ぶれ補正の入ったレンズは「それなりの覚悟を決めて・・・」という部分の負担が軽減した分、
ファインダー像を分析して写真としてのバランスを考察する部分により注力することが
出来るような状況を生み出してくれました。
つまり、今まで寝ても覚めても三脚一辺倒だったのが、シチュエーションにもよりますが
手持ちで撮る楽しさを味わさせてくれたわけです。
「手軽に撮っても高画質な写真が撮れる。」
なんという贅沢(笑)

さて、僕はSD1の前にSD14を使い続けてきました。
使い続けてきた割には他社に一度だけ浮気したこともあります。
でも長続きしなかった。
他メーカーのカメラを使うと決まって後悔してしまうのです。
「SD14でも撮ればよかったな・・・」と。
結局同じ構図、同じ画角で2台のカメラを運用するのは限られた撮影時間からしても無理があり、
そもそも無駄でしかない事を経験した私は1台入魂の精神で撮ることを決意しておりました。

ところがどっこい(笑)
時の流れはその決意を歪めてしまうものです。

静流
「静流」  DP1S

気が付いたら、気になっていたDP1Sを入手していました。(笑)
そして事実としてSD14で撮ったものよりも明白に高画質なカメラでした。
でも積極的に使う気になれませんでした。

・・・何故でしょう?

何よりも16mmの画角を必要とする被写体がなかなか見つからなかったので使う頻度が少ないですし、
2台のカメラを使い被写体によって分担する事がレンズ交換する作業と比較して面倒と感じていた事もあります。
この印象が強くてDP2MもDP1Mもその画質の凄さは特筆に値すると思っていますが、
SD1とDP1M・DP2Mとセットで持ち歩いた時のハンドリングを考慮するとギリギリの判断基準でしたが見送る(まぁお金もないしw)事にしました。


では何故DP3Mなのか。(やっと本題w)
その50mmという巧妙な画角により「切り取る」楽しさが十分に楽しめる。
Merriillセンサー搭載の究極お散歩カメラ。そしてマクロも使えるぞと。
50mmは人によってはかなり狭く感じられるでしょうが、マクロレンジをカバーしていることからも、
SD1との2台運用時のハンドリングとしては悪くない選択だと思ったことが一番大きいでしょう。
僕の運用としては首にぶら下げるのはDP3Meriillで、
画角的にもっと突き詰めたいと感じた時にSD1を取り出すという感じです。
言ってみれば、DP3は本気撮影にも使えるしロケハンでも使えるカメラという利便性を持つので、
カメラを持ち替える事を差し引いても十分に余りある魅力を持ったカメラだと思えたのです。

 
ではDP3を実際に撮影に使った感想はどんな感じなのかと言いますと、
「撮れたかどうかとても不安に感じてしまうんだけど、撮影後に確認すると撮れている。」というカメラと感じました。
因みにSD1はと言いますと、
「撮れたと思っていても後で確認すると撮れていない時があり、それはどの位撮影に掛ける意気込みが有ったかに左右される。」カメラと言ったら言い過ぎかな(笑)

まず撮れたかどうか不安になるという要素は、背面液晶でピントを合わせて撮影するという部分です。
ホールド性はイマイチなのでブレの心配は常に付いて回りますし、背面液晶ではピントの山が分かりづらいいんです。
でも、帰った後にPCで確認するとちゃんと狙ったところにピントが来ているんです。
実はこれが一番驚いたところなんですね。
ともすれば「こりゃブレたな」と思うシーンでも光さえしっかりと有ればちゃんと撮れてます(笑)
更に連写モード使うと爽快で(笑)


次にDP3の不満点も一つだけ書いておきます。
「シャッターボタンのストロークが少なすぎるので半押しなのか全押しなのかの差が分かり辛く、
 MFでフォーカスリングを回している時に誤って全押ししちゃうんです。」
これはとてもストレスが溜まります。特に夜間で30秒露光をしてる時(笑)
是非、次機種若しくはマイナーチェンジを行う時にはもう少しシャッターボタンの半押し部分のストロークを大きくして欲しいなと思います。(・・・僕だけ?)
MFでピン位置調整している途中でシャッターを押してしまう事が度々あるんですよ。
夜間30秒でこうなると、ノイズリダクションモードに突入するので都合倍の1分何もできません(笑)
なんかだらだらと書いてしまいましたが、以上がDP3Merrillの購入報告です。

最後にDP3Mで撮った写真を・・・

モノクロの食卓
「モノクロの食卓」 DP3 Merrill F2.8



証
「証」 DP3 Merrill F5.6


紅梅
「紅梅」 DP3 Merrill  F3.2


それでは皆様、良きフォトライフをお過ごしください。